2021

初めての自社での仕込みとなった2021年。小トラブルの連続ながら、無事に収穫・醸造が終わりました。福岡・九州の気候は、前例のない夏の長雨の影響を大きく受け、日照と積算温度の不足に悩まされ一年でした。




赤・名なしのベリオ 2021

福岡県川崎町の和田農園さんのMBA (マスカット・ベーリーA) 主体。日照量と積算温度が大幅に足りていない年でした。糖度や香りが足りないことは仕方なし。マセラシオン・カルボニックをした後、優しくプレス。味のバランスを取るために、混醸でなく発酵終了後にデラウエア、シャルドネ、プティ・マンサンをブレンドし、軽やかな飲み心地に仕上げました。クロックムッシュやホットサンドをご一緒にいかがでしょうか?

名前について: 福岡県田川郡の川崎町を知ってもらうため、当初は地名を入れた「川崎ベリオ」を予定。しかし、醸造場所とブドウ産地が同一地区でないと地名を表記できなくなったため、「川崎」が使えず、名なしのベリオです。

MBA93%、その他7% (デラウエア、シャルドネ、プティ・マンサン)
参考価格:¥2,200 (税込)




赤・Non Caravan 2021

今年は陸路とフェリーで19時間かけたキャラヴァンはしていません!という事で<Non Caravan>。福岡県うきは市の山口貴弘さんのヴィニフェラを主体に、自社のMBA (マスカット・ベーリーA) をブレンド。悪天候で収量は半減し糖度不足でしたので、アルコールはなんと8.5%!そんな事より酢酸バリバリです (笑)。決して葡萄が傷んでた訳ではないです。意図した醸造。去年もう一歩出しきれなかった世界観。ボルシチやナヴァラン、野菜の煮込みに合います。

MBA93%、その他7% (デラウエア、シャルドネ、プティ・マンサン)
参考価格:¥2,200 (税込)




白・Bootleg 2021  <Side Bシリーズ>

Bootleg(海賊盤)と名付けられたこのワインは、毎年品種も構成も変わっていく自由なワイン。元々”Bootleg”は、「boot (ブーツ)」と「leg (足)」を組み合わせた言葉で、アメリカの禁酒法時代に密造酒を長靴に隠して密売していたことから「密造酒」という意味で使われたそう。さて、日本でも禁酒法が目に付いた2021年の僕らの”密造酒” (正規品です) は、長崎県長崎市と西海市のシャルドネと、福岡県うきは市のデラウエア。

Side Bシリーズは一回限りの仕込になることもあるイレギュラーなキュヴェ。こちらは酢酸は出さずに膨よかな仕上がり。ウィークエンド・シトロンを食べながらゆっくりとした午後を過ごしたいです。

デラウエア70%、シャルドネ30%
参考価格:¥2,420 (税込)




白・DCP 2021 (飲食店限定)

DCPはDelaware (デラウェア)、Chardonnay (シャルドネ)、Petit Manseng (プティ・マンサン) の頭文字。そしてDCPは”デラシャルパー”って呼んで欲しい。よくないコレ?コレよくない?

バスケットプレスで36時間。軽いスキンコンタクト。樽発酵、樽貯蔵。こちらも酢酸で遊んでいます。本数が少なく申し訳ありません。デラのタッチを酢酸で抑えつつボディ構成。色々合わせやすいですが、単体でも染み渡ります。

デラウエア50%、プティマンサン30%、シャルドネ20%




ロゼ・Rocksteady  <Side Bシリーズ>

福岡は巨峰の発祥の地として栽培がとても盛んです。しかし、2021年は巨峰の開花時期に天候が不安定だったので、花粉の発達が悪く受精が起らず、種子のない果実を生じる単為結果 (たんいけっか) が過去に例がないくらい発生。単為結果になると、粒が小さいままで食用では商品に向ません。当初、巨峰は予定していなかったのですが、契約農家の方も困ってあったので、購入させていただきワインにしました。
分けていただいた巨峰は、糖度と香は十分にありました。低温で長めにマセラシオン・カルボニックをした後、足で踏み軽く醸しました。昨年まで委託栽培醸造していた<ローズボッサ>よりも厚みのある造りになっていますが、飲み心地は軽やかです。巨峰の香が引き立つようなフレッシュな美味しさにしたかったので、ステンレスタンクで貯蔵後、亜硫酸無添加、ノンフィルターにて瓶詰めしました。通常使われる750mlの瓶ではなく、気軽に飲めるようにクラフトビールに使われる330mlの瓶を使用しています。ロットによっては、多糖類と酵母の影響で糸引きが出ていたり、滓が沈殿していますが、味わいには影響ないと判断しています (山田) 。

ワイン名は「Rocksteady (ロックスティディ)」。Rocksteadyとは、ジャマイカの60年代の音楽で、レゲエが生まれる直前のリズムです。有名なのはパラゴンズの"The Tide Is High"あたりでしょうか。CMでもカバーされていたので聞いたことある方も多いと思います。こんな曲を聞きながらパーティーやピクニックなんかでも気楽に飲んで欲しいワインです。キリっと冷やしてお楽しみください。

巨峰100%
参考価格:¥880 (税込)/330ml





2020

自社ワイナリー稼働前の2020年、収穫したブドウを山梨の三養醸造に持ち込み、2種類の赤ワインをつくりました。この年の福岡は雨が多く、特に3月から9月にかけての雨量は2,400mm以上に達しました(前年比の1.5倍)。発芽期・開花期は好天に恵まれたのですが、夏場の雨が激しく、7月6日は1日に250mm、最大で1時間60mmという大雨のために道路が冠水し、畑に隣接する山も土砂災害に見舞われました。幸いブドウのヴェレゾン(着色)前だったこと、雨の合間を縫っての防除の甲斐もあり、どうにか葉と葡萄を残すことができました。一転してヴェレゾン期の8月は好天に恵まれました。その後、生育は順調に進みましたが、日照不足とベト病の影響による落葉で、熟度不足が見られました。収穫は福岡から山梨までの輸送時間を考慮して、完熟ではなく少し早いタイミングで行いました。醸造に関してはジューシー&スムース。福岡の気候や地質を考え、葡萄本来の美味しさを活かしたつくりです。亜硫酸無添加。




赤・名なしのベリオ 2020

イメージはチャーミングで軽いタッチ。グイッグイ飲める仕上がりです。

MBA90%、シャルドネ5%、アルバリーニョ5%


赤・Caravan 2020

ベリオと比べると芳醇な果実感。あくまでも軽快で飲み心地の良さを追求しました。畑から畑に移動して収穫、さらに山梨までトラックで運ぶという道のりを今期は2回も。ブドウを満載したトラックを見送りしながら、さながら砂漠のキャヴァンのようなだなと。ちなみにキャラヴァンは多くのミュージシャンが演奏しているジャズのスタンダード曲でもあります。とくに有名なのはアートブレイキー&ザ・ジャズメッセンジャーズの演奏。

メルロー30%、MBA28%、その他42% (シラー、プティマンサン、サンジョヴェーゼ、カベルネ・ソーヴィニョン、プティヴェルド)




※すべてのワインが亜硫酸無添加、無濾過のため、18度以下、セラーもしくは冷蔵庫での保存をお願いします。